自校のブランディングやオープンキャンパスへの導線など、大学・専門学校のホームページは受験生へ向けたさまざまな役割を担っています。
最近では、ほとんどの学生がスマホを持ち自ら情報を収集しています。そのため、学校のホームページにどのような魅力的なコンテンツがあるかで、好感度が大きく変わります。
学生の入学意欲にも影響するホームページ内コンテンツですが、内容や作成時に重視すべきポイントを把握していない入試広報担当者は多くいるのではないでしょうか。
この記事では、大学・専門学校のホームページの役割、掲載すべき受験生向けコンテンツ、作成時に重視すべきポイントを詳しく解説します。
大学・専門学校のホームページの役割
そもそも、大学・専門学校にはどのような役割があるのでしょうか。
この点を入試広報担当者が正確に把握していなければ、受験生に好印象を与えるコンテンツを作ることはできません。
下記では、主な役割を3つの項目に分けて紹介します。
学校の魅力や特徴を伝える
大学・専門学校のホームページは、学校の魅力や特徴を伝える役割を担っています。
わざわざホームページにアクセスしている受験生は、少なくとも多少の興味は抱いています。そのため、「この学校に入学したい」と思ってもらえるような魅力的なコンテンツが必要です。
Webメディアを通してさまざまなコンテンツを提供するのは受験生向けで、保護者向けとしては受験料や学費、指導方針などを詳細に掲載しているページも必要です。
問い合わせ窓口としての役割
大学・専門学校のホームページは、問い合わせ窓口としての役割を担います。
学校説明会や資料請求の窓口としての役割はもちろん、些細な質問もお問い合わせフォームからできるようにしておけば、さらに学校の信頼度を上げることができます。
問い合わせ窓口としての役割を担っているという点を理解しておけば、ホームページを制作する際もわかりやすい導線を引きやすくなります。
オープンキャンパスへの集客導線
志望学生を増やすというコンバージョンを達成するため、オープンキャンパスに参加するまでの導線はわかりやすく設置するようにしましょう。
多くの受験生は、志望校で開催される予定のオープンキャンパスの日時やイベント内容はホームページに訪問して確認しています。
応募フォームをわかりやすい場所に設置するのはもちろん、どんな内容のイベントが用意されているかも記載しておくと、より集客導線を作りやすくなります。
学校のホームページに掲載するべき受験生向けコンテンツ
大学・専門学校のホームページは、充実させることで受験生に対して魅力的な学校であるとアピールできるため、入学意欲を大きく向上させることが可能です。
ここからは、ホームページに掲載するべき受験生向けコンテンツを紹介します。
外観・内観の写真
受験生向けコンテンツとして、外観・内観・景観・施設の写真は必ず必要です。
すでに多くの学校が写真を掲載しているとは思いますが、文章ではなく写真の方が受験生は具体的なイメージを抱くことができるため、入学意欲を高めるための重要な取り組みです。
魅力的な写真は、多ければ多いほど学生にイメージを持ってもらいやすくなります。できるだけ多くの写真を掲載するように心がけてみてください。
また、外観・内観の写真は、Instagramをはじめとした各種SNSの活用もおすすめです。
たとえば、明治学院大学では公式Instagramを通してさまざまな写真を投稿しています。在校生や学校の雰囲気を魅力的な写真と共に伝えているため、受験生にも届きやすいです。
在校生・卒業生のインタビュー
受験生にどのような学校なのかを具体的にイメージしてもらうため、在校生・卒業生のインタビューを通してリアルな声を届けましょう。
- 実際に通っている在校生はどういう人がいるのか
- 在校生の夢は何か
- 在校生が考える学校の魅力は何か
- 在校生はなぜこの学校を選んだのか
- 卒業生はどのような進路を選択したのか
具体的にはこのような情報を盛り込みながら、受験生の疑問を解消していきましょう。
たとえば、京都大学経営管理大学院では「教員の声」「在校生の声」「修了生の声」として、さまざまな立場にいる方のリアルな声を受験生向けコンテンツとして提供しています。
在校生へのインタビューでは、大学を選んだ理由、魅力、将来の展望、おすすめの科目、入学希望者へのメッセージを掲載しています。
また、在学生は1日のスケジュールも紹介しているため、受験生は具体的に大学生になってからの生活がイメージしやすくなっています。
実際に通っている在学生のリアルな声は受験生に届きやすいので、充実させておきたいコンテンツであるといえます。
Q&A形式のよくある質問
Q&A形式のよくある質問では、事前に受験生が気になっているであろう質問と答えを記載しておき、すぐに疑問が解決できるようなコンテンツにしておきます。
具体的には、下記のような質問と回答を用意しておきましょう。
- 入試全般(制度、出願、準備、受験後)
- 学校推薦全般(制度、趣旨、書類)
- 学費/奨学金
- 留学制度
- キャンパス/施設
- 学部/研究/授業
- 学生寮
これらの内容は受験生であれば誰もが気になる疑問なので、Q&A形式のよくある質問で必ず回答を用意しておきましょう。
また、受験生が親しみやすく読みやすい工夫を用いることも重要です。
たとえば大阪大学では、オリジナルキャラクターである「ニューシカさん」が、LINE形式で質問に答えるデザインになっています。
画像出典元:https://www.osaka-u.ac.jp/ja/faq/ippan/seido
このような読みやすくなるデザインにしておけば、ただ長々とテキストで説明されるよりも見やすくてわかりやすいため、受験生からの信頼度も上がります。
入試広報担当者は、ただコンテンツを用意するだけではなく、大阪大学のように受験生が見やすくなるような設計も心がけましょう。
受験生向けコンテンツを作る時に押さえるべきポイント
ここからは、大学・専門学校がホームページに受験生向けコンテンツを作る時に押さえておくべきポイントを紹介します。
他大学との差別化を考える
受験生向けコンテンツを制作する際は、まず他大学との差別化を考えてみましょう。
いつでも気軽に情報を収集できる現代では、受験生は豊富な選択肢の中から志望校を選んでいる環境です。有名校のみに人気が集中しているのが現状なので、自校ならではの強みや個性をアピールできなければ、他校との差別化は図れません。
他校との差別化は学校の特徴だけではなく、前述した大阪大学のようにホームページを読みやすくする工夫でも構いません。
この大学は他の大学とは違うという部分をホームページ上でアピールできれば、他大学との差別化を図りながら魅力的なコンテンツを作成できるはずです。
定期的なコンテンツの差し替え
ホームページ内にある受験生向けのコンテンツは、定期的に差し替えると良いです。
大学・専門学校は、毎年のように入学生と卒業生が入れ替わります。また、掲載当時は最新の情報でも、日が経てば古い状態となりますので、定期的な差し替えやリライトは必要です。
さらに、学校のホームページで掲載している受験生向けのコンテンツをSEOで上位表示するためには、定期的に記事の中身を最新のものにしているというアピールが欠かせません。
- 新たな在校生へインタビューを行う
- 新設した設備やリフォームした施設の写真を掲載する
- 新たな実績を追加する
- ページを加筆して最新情報を加える
いつまでも学校のホームページに古い情報が掲載されていると、受験生だけではなく保護者からの心象も悪くなる可能性があります。
入試広報担当者は1回コンテンツを作ったから終わりではなく、定期的な差し替えを繰り返しながら充実したコンテンツにするように心がけましょう。
独自の活動を積極的に取り扱う
ホームページに掲載されている受験生向けコンテンツでは、自校の特色や特徴を積極的に伝えることで独自の色を出していかなければいけません。
前述した他大学との差別化と通じる部分でもありますが、独自の活動を積極的に取り扱い、それをコンテンツにすることで、受験生の記憶に残りやすくなります。
たとえば、東北福祉大学では「キャンパスニュース」の項目で、自校の在校生や卒業生が成し遂げた快挙や実績をニュースにして紹介しています。
東京都三鷹市にある国際基督教大学のホームページでは、国際的社会人を育成することを目的としているため、英語表記のメニューがあります。
このように、各大学はそれぞれの特色に合わせた差別化を図り受験生へアピールしています。
オープンキャンパスへの誘導導線
受験生向けコンテンツを作る際は、オープンキャンパスへの誘導導線の意識を忘れてはいけません。あくまでも、学校のホームページにおけるコンバージョンは志望学生の増加です。
そのため、必ずオープンキャンパス関連のコンテンツを受験生向けに作成する必要があります。
ホームページ内にオープンキャンパスだけの専門のサイトを作るかは自由ですが、集客を目的にしているという大前提を忘れないようにしましょう。
コンテンツ内ではオープンキャンパスの開催日時や申し込みフォームはもちろん、開催予定のイベントや雰囲気が伝わる写真なども掲載しましょう。
まとめ
大学・専門学校のホームページの役割と、受験生向けコンテンツを作る時に押さえるべきポイントを具体例も交えながら紹介していきました。
自校のブランディングだけではなく窓口としての役割も担うホームページは、受験生だけではなく保護者も閲覧するため、入学意欲を上げられるさまざまなコンテンツが必要になります。
上記で紹介した必ず掲載するべきコンテンツや作成のコツを参考にしながら、ぜひとも入試広報担当の方は、魅力的なコンテンツ作りを行ってみてください。
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